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オザレポ

「アルウィンを満員にしたい」

その想いから始まったプロジェクトは次第に沢山の人を巻き込み大きなうねりとなって、夢にまで見ていたその光景はいつしか週末の日常風景となっていきました。

2020年7月4日。
ヴァンフォーレ甲府を迎えての今シーズンホーム開幕戦。
そこには数十名の関係者のみがスタンドから見守る無機質な光景がありました。
もちろん、896名のパネルサポーターの存在は大きく、最後に奪った同点ゴールは間違いなくその熱い想いの後押しが生んだゴールだと思います。

ただ、閑散としたスタジアムで見るサッカーは普段のアルウィンの光景とはまるで別物で、サポーターの存在はサッカーという競技に欠かすことの出来ない一部なのだという事実を改めて突きつけられているような気がしました。

そんな折、19日に向けて担当している総合案内所の準備を進めている時に、チームバモスの皆さんが管理をしてくれているボックスの中にこんなものを発見しました。

2005年7月24日。
今からちょうど15年前、当時北信越リーグ2部のアウェイ富山新庄クラブの試合後の写真のようです。
スカイパークのパンフレットなどに紛れて入っていたので、おそらく総合案内所に来た方に山雅の話を聞かれた際、Jリーグを目指し始めた頃の話やこの活動の経緯を説明するために入れておいてくれているのだと思います。
これを見つけた時に、バモスさんの想いに1人で思わず胸を打たれていたのは容易に想像できると思いますが、それと同時に当時の想いを思い出して色々と考え込んでしまいました。

どんな仕事にも届ける先がある。
そして、誰かに届くことで初めてそこに価値が生まれる。

自分自身を振り返っても、ただ好きで、自分自身のためにやってきたサッカーが、松本山雅FCと出会い、応援してくれる人が出来て、自分のプレーで何かを感じてくれる人がいてくれて、初めてそこに存在価値を見出すことが出来た。

自分自身のためだけじゃなく、誰かのために。
それがとても大きなエネルギーを生むということをこれまでずっと身をもって体験してきました。

たった数人の声援が、存在が、どれだけ選手たちの背中を押してくれていたか。
少しずつ、でも着実に緑に染まっていくアルウィンがどれだけチームの背中を押してくれていたか。

皮肉にも今回のリモートマッチによって改めてそのことに気づかされました。

たとえ声が出せなくてもいい。
ただ、あなたがそこにいてくれるだけでいい。

その存在自体が選手たちの背中を押すから。

苦しい時のあと一歩。
ゴール前の数センチ、数ミリ。

その勝負所を分けるのは間違いなくサポーターの存在なのだから。

「アルウィンを満員にしたい」

こんな時だからこそ、みんなでこの原点に立ち返りたいと思っています。
7月19日、ザスパクサツ群馬戦。
5,000人のサポーターで埋まるアルウィンが見たい。

そんな光景が見られることを、山雅の力を信じて、再開の一歩を踏み出すクラブの歴史的な1日を沢山の仲間と一緒に迎えたいと思っています。
もちろん十分な安全対策をとりながら。

皆さん、選手たちに力を貸してください。
私たちクラブスタッフも今出来る精一杯を積み重ねていきたいと思います。

ではまた。

※当日券の販売は出来ませんのでチケットはこちらから事前にご準備をお願いします。