2023シーズンに向けて
いつも松本山雅FCに対して温かいご声援・サポートをいただき厚く御礼申し上げます。
このたび株式会社松本山雅では、11月30日開催の定時取締役会において、来季2023シーズンの経営体制ならびにトップチーム強化体制について次のように決定いたしましたので、ご報告させていただきます。
まずJ2昇格という目標を達成することができず、日頃より熱く応援をいただいているファン・サポーターの皆様、スポンサーの皆様、ホームタウンの皆様をはじめ、山雅に関わる全てのステークホルダーの皆様のご期待にお応えできなかったこと、そして悔しい想いをおかけしたことについて、改めて大変申し訳なく思っております。私自身にとっても痛恨の極みであり、結果に対する大きな責任を感じております。
その前提で、今回の取締役会において、私の進退について諮らせていただき、ここ数年のトップチームの低迷や会社の在り方について多くの議論を交わし、同時にクラブの未来についても深く議論いたしました。
議論に議論を重ねた上での取締役会の結論として、来シーズン以降のクラブビジョンを策定し、代表取締役として執行していくに当たっての強い覚悟を示すことを前提として、現経営体制を継続して2023シーズンに臨むことが、トップチーム強化を最重要課題として取り組む組織体として最善策であるとの結論に至りました。
松本山雅がJ2に復帰し、再びJ1を目指して進んでいくためには、今季のトップチームの戦い、そして2020年以降のクラブの経営及びトップチーム強化体制の総括、そして勝利を自分たちの力で引き寄せられなかった原因となる様々なシーンでの甘さを律するためのクラブ経営面の改革など、現在のクラブの立ち位置を再認識し、もう一度皆様と共に頂きを目指そうと共感していただけるビジョンとアクションを強い意志と覚悟を持ってお示し、実行していくことでその責任を果たします。
また、トップチームについては、クラブとしても改めて重点事業であることを組織として徹底するために、トップチーム強化部門について、現フットボール部を「トップチーム強化本部」へ改編します。トップチーム強化に特化したプロ組織へと改編し、今季テクニカルダイレクターを務めた下條がスポーツダイレクターとして組織を牽引し、さらに外部から経験ある強化担当者の人材を迎えると共に、飯田真輝が新たに加わることが決定しております。地域リーグからJ1まで登り詰めた松本山雅FCとして、クラブが大切にしたいことと急激に変化しているサッカー界のトレンドを取り入れて、勝利をより追求していく体制を整えて参ります。
そして新監督人事については、下條スポーツダイレクターを中心に、急ピッチで人選を進めております。
また、今季の振り返りならびに新シーズンの体制などにつきましては、12月11日(日)に開催予定のサポーターミーティング等を通じて、ご説明させていただく機会を設けて参ります。
「山雅ファミリーの皆様やスポンサーの皆様、地域の皆様をはじめとする多くの方々に支えられここまで成長してきた今の松本山雅FCの活況を何としても失ってはならない。そして、さらに高みを目指していかなければならない」という強い意志のもと、各ステークホルダーの皆様に常に感謝の気持ちを持ち、クラブビジョン策定、トップチームの強化に向けて全力で取り組んで参ります。
「強く誇れる山雅でありたい」
この想いをファン・サポーターの皆様とも共有し、クラブ再建に全身全霊で取り組む所存です。
最後になりますが、松本山雅に関わるクラブスタッフがもう一度新しいクラブを創っていくという気概と覚悟を持って、山雅ファミリーの皆様と共に来シーズンに挑みます。引き続きのご支援をお願いいたします。
株式会社松本山雅
代表取締役社長 神田文之
いつもクラブを熱く応援していただき、誠にありがとうございます。また、今年最大の目標であった一年でのJ2昇格を逃したこと、誠に申し訳ございませんでした。
さて、4月の株主総会で取締役としてご選任いただき、経営の意思決定を行う立場としてシーズンを過ごしてまいりました。ここまで、日々の営業活動を通じてスポンサー企業様・行政の皆様、人生の先輩方等地域の皆様方から、温かく愛のある叱咤激励を受けながら、ここまで来ることができました。
営業部門としての全社目標は達成できた一方で退任した副社長2名の穴は想像以上に大きく、経営に対する力不足を痛感しました。
今回のJ3残留という結果に対する責任は当然私にもあり、地域の皆様の期待にお応えすることが叶わなかったこと、重ねてお詫び申し上げます。
クラブは間違いなく難しい局面に来ています。この難局を乗り切り、「強く」「魅力のある」トップチームを中心とした、新しいクラブの姿を、山雅を応援していただいている皆様にお見せしなければなりません。そのために「強く誇れる山雅」の体現に、これまで以上に力を尽くします。
何よりも、この地域に生まれ育った自分の責務として、クラブと地域のパイプ役を果たし、引き続き神田・小澤両取締役と共に、残り一年の任期を精一杯務めます。
自分自身への評価は、与えられた任期の中で覚悟を持ち、しっかりと受け容れてクラブの目標達成のため、行動してまいります。
引き続きクラブへのご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
取締役 営業部長
柄澤 深
今シーズンも松本山雅FCへご支援、ご声援いただきありがとうございました。
本年度より取締役に任命いただき、クラブの方向性について意思決定をする立場で関わらせていただくことになり、山雅とはこうあるべきだという強い信念を持って経営に携わって参りました。
経験あるスタッフが抜け、プロサッカークラブ特有のコミュニケーションやマネジメントの難しさに直面し苦慮しながらもクラブ一丸となり精一杯取り組んで参りましたが、1年でのJ2復帰を最重要課題として置いたシーズンにおいてその目標を達成する事ができず、取締役としての私自身の力不足を痛感すると共に、応援いただいた皆様には大変申し訳なく思っております。
思い起こせば、2005年にアルウィンのサブグランドでの北信越2部リーグ開幕戦からはじまった「松本山雅FCでプロサッカー選手になりたい」という私の個人的なチャレンジは、アルウィンを満員にしたいという想いのもと私利私欲なく自分事として携わってくれた方々の熱量に絆され、共感し、いつしかこのクラブの活動の拡がりが自分自身の目標とリンクするようになっていきました。
このクラブに関わる皆さんを笑顔にしたい。この地域の為に自分にできることはないか。
そんな事を考えるようになり関わる形を変えながら今日までこのクラブでの活動に従事して参りました。
そして迎えた2022シーズン。
本年度は「原点回起」をスローガンに平均観客数1万人、クラブガンズ会員数1万人、スポンサー企業数1,000社という目標を設定させていただきました。
J3というカテゴリー、またコロナ禍の現状においてはハードルの高い目標設定だったかもしれませんが、クラブの成長の為にも、関わる全ての皆様と一緒に取り組みたいという想いでチャレンジしてきました。
残念ながら営業以外の目標は達成することができませんでしたが、沢山の皆様のご協力により、平均観客数8,401名、クラブガンズ会員数8,277名と、ともに昨季を大きく上回る数字を達成する事ができました。
特に平均観客数はJ3リーグの歴代最多記録を塗り替え、J3リーグの平均2,722名はもちろんのこと、J2リーグの平均5,019名をも大きく上回る結果となりました。1年を通してホーム、アウェイ関わらずスタジアムに足を運び熱いご声援でチームを後押ししていただきましたこと、この場をお借りして改めて御礼申し上げます。
関わる形は変われど毎年、この1試合の結果で人生が変わると思い、目の前の1試合に全てをかけて取り組んできたつもりではありますが、今、改めてピッチで結果を出すことの難しさと大切さを痛感しています。
これだけ沢山の方に応援して頂いているエネルギーをピッチの結果に結びつけること。
これは私たちが責任を持って取り組まなければならない仕事だと思っております。
クラブの様々な活動が生み出すエネルギーをピッチの結果に繋げていく為に、しっかりと未来へ向けたビジョンを描き、自分自身と組織を成長させながら、強く誇れる山雅で在り続けられるよう、引き続き信頼の出来る仲間と共に使命感と覚悟をもって、この重責に取り組んで参りたいと思っております。
取締役 事業推進部長
小澤修一